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姉2人の家で生き延びた男が、なぜか女性に一番信頼される話

姉2人の家で生き延びた男が、なぜか女性に一番信頼される話 ルナCEOについて

占いやコンサルを続けて数年が経つ。

気づけば、受講してくれる方も、相談に来てくれる方も、そのほとんどが女性だった。最初は偶然だと思っていた。でもある時期から、複数の方が似たような言葉を残してくれるようになった。

「話しやすかった」 「圧がなかった」 「なんか、癒された」

癒しを提供しようとしたことは一度もない。スキルを磨くことには時間をかけてきたが、「癒される人になろう」と思って努力した記憶はない。なのに、そう言われる。

最初は不思議だった。でも今は、その理由がわかる気がしている。

答えは、子ども時代にあった。


姉2人の家という、特殊な生態系

僕には姉が2人いる。

男兄弟はいない。日常の中で近くにいたのは、感情の振れ幅が大きく、言葉の裏に文脈があり、空気を読むことが当然のように求められる、そういう環境だった。

男同士の世界には、それはない。

少なくとも僕が後から触れた男性社会の文化は、もっとシンプルで、直接的で、上下関係が明快だった。「お前は〜」という言い方、強い断定、力で押してくるコミュニケーション。それが普通の世界がある。

でも僕の子ども時代には、それがなかった。

あったのは、察することと、受け取ることと、適切に返すことが求められる日常だった。それをうまくやれないと、家の空気が悪くなる。子どもにとって、家の空気が悪くなることは、じわじわと消耗することを意味する。だから僕は、自然と学んでいった。

意識してではない。生き延びるために、身体が覚えていったのだ。

その環境がどれほど特殊だったかを示すエピソードが2つある。

ひとつは、姉の誕生日会だ。

姉の友達が集まると、当然ながら全員女の子だ。10人ほどの女の子たちの中に、男の弟がひとりだけ混じって、一緒に遊ぶ。客観的に見れば、かなり異質な光景だと思う。でも当時の僕にとってそれは普通の日常で、排除されるでも浮くでもなく、ただそこにいた。女の子たちの会話のリズムや、空気の作られ方や、感情の動き方——それを、遊びながら自然と吸収していた。

もうひとつは、小学校での出来事だ。

姉の友達だったり、クラスの女の子だったり、自分ではまったく記憶にないような子から、下の名前で呼び捨てで話しかけられることがあった。「○○くん」でも「ねえ」でもなく、名前で、呼び捨てで。

これが何を意味するかというと、相手にとって僕は「距離を置くべき男子」ではなかったということだ。警戒する必要がない、気を使わなくていい、そういう存在として自然に認識されていた。僕が意識してそうしたわけじゃない。ただそこにいただけで、そう見られていた。

子どもの頃の話だが、今思えばその頃からすでに、何かが始まっていたのだと思う。


「受け入れる・受け流す・反映させる」という無意識のスキル

女性はあれこれ言う、とよく聞く。

言葉の数が多い、感情が複雑、同じことを何度も言う——そういう文脈で語られることが多い気がする。でも僕にとって、それは負担ではない。むしろ、そこに本音が隠れていることを知っている。

表面の言葉だけを受け取ると、本当に必要なことを見逃す。

だから僕は、言葉の奥を聞こうとする。感情の動きを観察する。「今これを言っているのは、本当は何を求めているからだろう」と、ほぼ無意識に処理している。

そして、受け入れるべきものは受け入れる。受け流すべきものは受け流す。自分の思考や行動に反映させるべきものは、ちゃんと取り込む。

この三段階の処理が、気づけばひとつのスキルになっていた。

名前をつけるなら「感情の翻訳」とでも言えばいいか。相手が言葉にしきれていないものを、文脈ごと受け取って、適切に返す能力。これを姉たちとの日常が、何年もかけて鍛えてくれた。

口先だけではできない。人生の裏付けがあるから、にじみ出るものだと思っている。


苦手なものが、強みの輪郭を描く

自分の強みを語るとき、苦手なものを語ることも同じくらい大事だと思っている。

僕は、男性社会特有の「上下の圧力」が苦手だ。

年上だから偉い、声が大きいほうが正しい、強く言ったほうが通る——そういう暗黙のルールで動いているコミュニケーションが、体に合わない。60代の男性と話していても、その空気を感じ取ると、自分の中に違和感が走る。

これは弱さではない、と今は思っている。

女性が多い環境で育った僕には、そういう空気がそもそも存在しなかった。だから体が拒絶する。そしてだからこそ、僕はそれを人に向けない。

「圧がない」と言われる理由は、ここにある。

意識してそうしているわけじゃない。努力で作り出した穏やかさではない。そういう空気を知らずに育ったから、自然とそうなっている。作られたものではないから、ずっと続く。だから信頼される。


占いと女性と、僕の人生が交差した理由

占いという領域を選んだのは、もともと自分自身が占いに救われた経験があったからだ。でも今振り返ると、この領域と僕の資質は、驚くほどよく噛み合っていたと思う。

占いに来る人が求めているのは、多くの場合「答え」ではない。

「聞いてもらえた」という感覚だったり、「この人はわかってくれる」という安心感だったり、言葉にできなかったものが言葉になる瞬間だったり——そういうものを求めて来る人が多い。

それに応えるために必要なのは、華やかなトークスキルでも、圧倒的な知識量でもない。ただ、受け取る力だ。

僕にはそれが、子ども時代から染み込んでいた。

だから選ばれているのだと、今は理解している。偶然ではなく、必然だったのかもしれない。


強みは、鍛えるものじゃなく、彫刻されるものかもしれない

よく「強みを磨け」と言われる。努力して、学んで、スキルを積み上げていく。それも大切なことだ。

でも僕が自分を観察して気づいたのは、最も機能している強みは、努力の産物ではなかったということだ。

生きてきた環境が、気づかないうちに彫刻していた。

姉2人の家で生き延びようとした子どもが、30年以上かけて、今の自分になった。誕生日会で女の子10人の中にひとりだけ混じって遊んでいたあの子が、名前を呼び捨てで話しかけられても自然体でいられたあの子が、今、占いとコンサルという場所で、女性に「癒される」と言ってもらえている。

それが今、仕事の核心になっている。

強みを探しているなら、遠い記憶の中を覗いてみるといいかもしれない。意識して磨いてきたものより、ずっと自然に身についていたものの中に、本物が眠っていることがある。

僕はそれを、自分の人生から学んだ。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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